nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

百歩譲って

碾茶(抹茶の原料)、玉露は言うに及ばず、煎茶も含めて、高品質高価格帯のお茶が売れ無いと言われます。

抹茶がブームなどとされても、売り上げが伸びているのは加工用の低価格帯であり抹茶そのものを楽しむ人は増えていません。

業界の内外、茶についての知見の有無を問わず、ミルクを混ぜたり、ガス入りにしたり、砂糖をいれたり、果物や花、ハーブを混ぜたりして新しい茶の云々と尤もらしい文字を連ねますが、そんな事で高品質高価格帯の茶が売れるようになったりは決してしません。
原価を下げて、利益を確保し、売りやすいモノを売るようになっていくだけです。加工度が上がるほどその道を辿るのです。

茶単体での香味や美味しさ、その楽しさを伝えない限り、良品の茶に未来はありません。

ただ美味しいやわかり易いを追って、小賢しく立ち回る商いは、その実のところ積み上げて来たならではの価値を蔑ろとする行為です。

他の方の商いなのでことさらに邪魔はしませんが私が応援をする事も関わろうとする事もありません。

百歩譲って、それをやることで商いをするのであれば、ちゃんと良品の茶も売るようにして欲しいものです。