nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

萎凋、萎凋香を語る浅学

萎凋や萎凋香といったキーワードは魅力があります。私もかつて通った道であり、自らの浅学を恥ずかしくも思います。
 
私は茶業者や茶の関わる人たちが萎凋による花香など表面的な部分に心が奪われている事に気がつけるといいのだけれどと淡い期待をしています。
萎凋によって生まれる製茶の困難さに意識が向かない茶業者が多いのが現実だからです。何が起きているのかを考えもせずに難しい難しいなどとするのは愚かな事です。
 
茶葉内から水分が減ずる事によって何が起きるのか?伝熱の不揃いによって何が起きるのかを考えられたらと思います。
 
萎凋工程のある製茶で欠点が発生し難いのが蒸し製ではなく炒り製であること。芯水を切っていくのに、蒸しムラや殺青不良がマイナス要因であること。芯水を切っていく、恒率乾燥を行う。その為にどんな原葉が必要となるのか。
 
茶種の差はなく「しとり」のある製茶を行うこと。これは基本中の基本であり、その意味が分からないのであればお話しにもなりません。
 
製茶にファンタジーはありません。見えない部分は自らの知見がそこに届いていないに過ぎない事を認めるのが肝心です。