完全無欠
料理とは元のものより、美味しくする事ですよ。
料理をしてその前よりも美味しくなってこそです。
友人のシェフの言であり、私もそう思います。
お茶のアレンジも同じです。湯や水でいれた一杯の茶より美味しくなくなっているのなら、イタズラをしただけで遊びにも等しく、勿体ない行為です。
そして、お茶というのは厄介であり良品であるほど、ちゃんといれられた一杯は完璧でアレンジする事を躊躇うものです。
「このままが一番美味しいですね。」
「今はもう何も口にいれたくは無いわ。」
「日本に来て良かった。」
そんな一杯のお茶の香味に触れたシェフのひと言、海を越えて山の茶園に訪れた人々の言葉はお茶を呈する者にとって正に金言。
茶と共に歩んで来た優れた道具と積み上げ更にを目指す製造の技術、そして品種。
お茶はまだまだ、お茶だけで人の心を動かせる一杯になり得ます。これは必ずです。