家に急須が無い?
急須の無い家が増えてなどと言われますが、お茶の歴史を振り返れば、家に急須が無い時代の方が圧倒的に長かった事を知らない人がほとんどです。
一般の人々の生活の傍らで使われたのは、土瓶が主でそれも江戸後期になってやっと火に掛けられないタイプが登場します。土瓶以前は鍋釜のようなもので煎じた茶を器にすくって飲んでいたのが普通だった様です。
私達がよく知る、拳大の急須が一気に一般家庭に広がっていくのは戦後であり、決して大昔の出来事ではありません。
人は自分の寿命の長さで昔からとの言葉や思考をしがちです。歴史を学ぶというのは過去を知り未来を想像することにも繋がります。
現代の番茶であるペットボトルなどのドリンク茶によって裾野が広がり、急須でお茶をいれるムーブメントは30台半ば以降の人達に注目されています。
これからの時代が実に楽しみです。