nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

日本茶の特徴

日本茶の大きな特徴は何か?歴史を振り返って考えると、製茶の機械化と気づきます。

特に揉む工程は茶葉をひと固まりで一度に処理をするもので、流れ作業では行い難い仕事です。
手製茶で考えると手で扱える量がそのひと固まりになります。
このような仕事は全体の流れでのボトルネックになる部分であり、 人工の数がそのまま作業量へ直結するので、ここに機械が導入出来れば飛躍的に作業効率は上がります。蒸し製では粗揉機、紅茶では揉捻機です。
 
工業化と共に日本の製茶は歩んで来ました。近現代から現代に到る日本茶の歴史は摘採も含めて機械化を進めた歴史でもあるでしょう。関わる人工の少なさと生産量、製品の品質に着目すれば日本は製茶に関して世界最先端であると言えます。
 
世界に目を向けても、産業としての茶において製茶の機械化は必須になり、茶が成長産業として期待されてる中国で機械化が進められていくのは当然の動きでしょう。
かつての日本の様にゆっくり進む事などなく、既にある工業力とコンピューターのシミュレートなどが取り入れられていけば、リープフロッグ的に進化するのではないかとも思っています。
 
自由貿易後、約100年をかけて機械製茶で良茶の生産を可能にしたのが今の日本です。香味においても手製茶の時代のそれを凌駕しています。

良質な蒸し製緑茶は日本ならではのキャラクターを有し、茶種として「緑茶」で括ってしまうのは勿体ないほどですが、多くの方がそれに気がつかずにいます。茶を産する国であり、茶が身近にあるが故なのかも知れません。