nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

お茶を手で摘む一番のメリットは何か?

「手摘みのお茶はいいのですか?」と時折、お客様に質問をされます。

「モチロンそうですよ。」と笑顔で答えられればいいのですが、それが出来るほど私は器用ではありません。

「そんなことは無いですね。手でなければ出来ない仕事をして、それが製品に活かされてこそ意味があります。機械で刈ったお茶と出来上がった内容が変わらないなら無意味です。」

例えば、一番茶シーズンにおいて、葉が展開するのに4~5日として、熟度のある三葉は欲しいけれど、三葉から二葉の間の茎はいらないとしたら、三葉+一芯二葉の摘採をとなります。これは畝であれ、何であれ「手摘み」でしか原葉が用意出来ない事になります。
 
手摘みの一番のメリットは作ろうとする製品に対してフレキシブルな事です。
 

手摘みとして申告があって、その内容がハサミ(機械摘採)以下であった場合は残念な手摘みです。ハサミで刈って鮮度のいい状態で製茶した方がいい。手摘みの手間を知っているからこそ、そう思うのです。