nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

「三年も」などと思うのでしたらまともな茶業者になるのは諦めた方がいいでしょう。

お茶の事を勉強したかったら一年を通じての観察が一番です。
身体を形作る「葉」が収穫物となる茶は摘採(摘み取り)や、更新(茶葉の収穫ではない枝葉の切断)が行われる事によって、毎年、園地の様子が変わります。そこに年ごとの気候変動が重なる事も留意のほどを。
趣味の勉強なら兎も角、販売などに関わるのであれば最初の内は取引先などにアドバイスをして貰いながらが無難です。
予備知識が無い方には茶園の判断は難しく、ひとりの生産者、一ヵ所の園地を見るだけでは分かりません。
多少なりとも分かるようになるには、複数の生産者や園地を観察し、摘採された茶葉が製品としての茶になるのを最低でも三年は見る必要があります。
それが出来なければ、ただ、自分の好みで美味しい不味いを言っているに過ぎないのです。
「三年も」などと思うのでしたらまともな茶業者になるのは諦めた方がいいでしょう。何せたった新茶3回の年数です。
さて、冬の園地まわりはとても興味深く面白いものです。既に休眠期となっていますので良茶生産の勝負の8割は決まっています。更新の強度やハードニングの様子、葉層に畝間など見所は満載です。