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nishikien’s blog

お茶に纏わる事柄をつらつらと。

取引先に対して行った大事なノウハウを教えます。

私がこれまでに何件かの日本茶喫茶とのお取り引きを始める際に必ず行ったノウハウのひとつをお伝えしようと思います。

先ず先に、汚くシニカルに聞こえるかも知れませんが、世の中を見回せば、大きな売上と利益を上げるには原価の低い製品を高く、遍く売る事と分かります。そして、販売単価は安ければ安いほどいいのです。価格が上がるほどに顧客数は比例して減っていきます。商売は買う者が愚かなほど楽になります。
   
私が根本の部分で常に考えているのは、取引先を馬鹿にしてしまわない事です。特に取引先の更に先に、お客さまがいる場合にはその事を特に心掛けるようにしています。
 
お茶を扱う商いというのは厄介なもので、子供の頃から親しんでいるせいか一般の方も、お茶なら私にもと思われる方が少なくないのです。取引先との会話でお茶屋も舐められたモノだよなとの言葉が呟かれるのも全く否定する気になりません。ワインや宝石などとなるとおいそれと手を出さないのは経験が無くハードルが高いからです。
 
さて、本題に入りましょう。私が一番最初にしたのは商品サンプルを送る事でも、見積書を書くことでもありませんでした。先ずは仕入れ担当になる人にお茶の拝見方法を教える事からです。
お付き合いを始めると決めたら、閉店後や開店前などでお時間のある時にお茶の拝見の仕方を実際に一緒に行う。簡単な道具一式を無期限で貸す事に加えて次の言葉を伝えました。
 
「茶は非常にシンプルな食品なので、比較しながら拝見をするとどの様なモノなのかが分かるものです。どんな葉が摘まれてどの様に作られたのか。少なくともお茶の事を美味しい不味いではない視点を持ち”お茶を見る力”を養ってください。生産者や茶業者のいいなりではなく、どの様な製品を仕入れるのかに真剣になって欲しいのです。自信を持ってお客さまへ薦められるように。私からの製品を無理に買う必要はありません。他業者の品と比べても選んでいただける製品を納められるよう頑張ります。」
 
概ねこれが最初の仕事でした。言葉や道具、シチュエーションなどは変化しますが基本的な部分は変わりません。

大事なノウハウをお伝え致しました。どうぞご参考ください。
 

もっと手軽にお金を稼ぎたいと思った方は私は面倒な取引先だったのでしょう。実際にご縁が無くなったところもあります。 
料理が作れてお金をいただけるから「料理店」です。料理も作れずに料理店を開業するのはおかしな事です。お茶を扱うのにお茶の事を知らないのは同じ様に変です。消費の最前線に居る者ほど、川下から川上の情報まで知っていなければいけない。お茶の場合は園地、栽培、製茶、仕上げ、茶器、水、いれ方、歴史などです。
いちいち、そんな面倒な事をと思われる方も少なくないかも知れませんね。

そうなんです。
私はとても面倒な人間なのです。でも、だから成せた仕事もあり、少なくともお茶を商う事において清々した気分でいられます。